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Season 0 Prologue 「かの雄叫は轟きて」
かつてない規模の戦争があった。
参戦した国は地、水、氷、風、火。
事の発端は水の国が地の国の資源と労働力としてゴブリンを捕らえる為に侵攻したこと。
弱点属性であったため、今までは攻めることが出来なかった。
しかし水の国は氷の国、風の国と手を組んだ。
氷の国の種族は寒冷地でないと生存することが出来ない。
そこで水の国は風の国に依頼していわゆる魔法瓶のようなモノを作らせた。
こうして膨大な資金を注ぎ込み氷の国の魔導師を戦力として手に入れた。
勝てば必ず儲かると確信していたため、開戦の頃には国庫が空になる程だった。
そうして始まった戦争は水の国側の連合軍が圧倒的な有利で虐殺に近いものであった。
数で勝るゴブリン達の怒号を氷の魔法が無慈悲にかき消す。
そんな負け戦にも関わらずゴブリン達は果敢に、無謀に立ち向かっていた。
開戦から数週間が経った頃、戦況が大きく傾く出来事があった。
それも地の国に有利な方向に。
火の国が援軍を送ったのだ。
火の国は鍛冶が盛んであり、その顧客の半分程が地の国のゴブリンであった。
このままでは大事な顧客が失われてしまう!という建前で彼らは参戦した。
本音は恩に着せてもっと買わせようとしている。なんなら人手も借りれたらなぁとかも。
それからの戦況は混迷を極めたものとなった。
氷の魔導師は火の国の戦士に討たれ、その戦士を水の国の兵士が斬り、その兵士をゴブリンが砕き、そのゴブリンを残った氷の魔導師が……と三つ巴ならぬ四つ巴の戦いが繰り広げていた。
次第にお互いの戦力が低下し、戦闘の回数も減っていった。開戦から4ヶ月目、戦況は硬直した。
資金の尽きかけている水の国は焦っていた。
兵糧さえも残り少なくなり、兵士達は疲弊していた。
なんとか早く終戦に漕ぎ着けようと、少しずつ相手の戦力を減らそうという狙いで各所のギルドにゴブリンの討伐クエストを出した。
あなたはそれを受けた冒険者です。 レッツゴブリン討伐!